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六国峠@ドクター円海山の音楽診療室-無用な営みの、えも言われぬ、この上なき喜び

drenkaizan.exblog.jp

 ガブリエル・ピエルネ祭「シダリーズと羊牧神」(1)

、 ガブリエル・ピエルネは、その自然さを失わない端正な機知の富んだ作品に、指揮者として同時代の音楽初演なども勤め、さらに監督に就任せるコンセール・コロンヌを振りSP時代に自国の周辺の音楽の紹介に勤める。しかしその功績の反面に音楽活動が聴衆の記憶から早くさってしまった不遇な境遇にあるのは確かな次第。余りに周辺にはドビュッシー フローラン・シュミット ラヴェルと強烈な個性ある人物が多すぎた故影響も豊かな反面その器用さ没個性に思われたか。

 しかしながら、実像は作品中観察されるようにユニークな折衷を実現し、気品を忘れない貴重な心地よい音楽は、今後再評価必ずあり。
 彼は世代的にはそのかつての親友ドビュッシーと一歳違い1963年に生まれ、パリ音楽院で共にラヴィニャッククラスで学友として学ぶ、それゆえに若き頃からドビュッシーの音楽院でも奇抜な手法を目撃したモーリス。マニュエルなどとともに、密かにその語法を自らの作品に忍ばせた「親ドビュッシー派」人物の一人。
 
 そしてマスネーに作曲と即興を含むオルガンの演奏をフランクに学び、深遠な音楽を構築する力も確かで、厳格なカンターター「ベツレヘムの子供達」や「寺院にて」「ヴァイオリンソナタ」などの重厚な感覚の作品を作る反面、フランス的な感覚で洗練した響きを作りことも卓越しており、「ハープと管弦楽の為の小協奏曲」および「」などは正にその端的な悦しい表れたるもの。さらにドビュッシー的書法の全音音階や教会旋法などの様々なモードの採用、五度オルガヌムや並行進行和音および不協和音程も未解決進行に自由なリズムがさらに軽妙さと不可思議な彩を添える次第。

 その典例の1923年の「シダリーズと羊牧神」に「聖フランチェスカ派の人々」はその最高の成果として、ドビュッシー主義の追従者とも、世間にピエルネをある種の誤解すら与える。しかしながら後者のその手法の察知と適切で大胆さを忘れない所はあり。

そんなピエルネの押しもされぬ代表作ながら、長らく冷遇されているのが。

「シダリーズと羊牧神」であり近年部分や組曲でしか知りえなかった当曲の全貌をしめす演奏が、デビット・シャローン指揮すルクセンブルクフィルにより録音された、その音楽は混声合唱のハミングをともない、チェンバロやピアノをともなう一部に六管(フリュート)の五管編成のオケにより陰影に富んだポエジーと官能が入り混じる世界であり。ラヴェルのダフニスとクロエ(1911)に匹敵し、物語上現れる宮廷舞曲は新古典主義の網羅するものであり、ピエルネの情報統合の知性を再認識して、音楽に堪能させらるるものにて候。
 ガブリエル・ピエルネ祭「シダリーズと羊牧神」(1)_a0007939_1284628.jpg

うーん解説的なジャケット絵だ・・・・
Pierné: Cydalise et le chèvre-pied
Gabriel Pierne David Shallon Luxembourg Symphony Orchestra / Timpani
ISBN : B00005A0FJ


 
大まかなあらすじは?18世紀のヴェルサイユ宮殿に近くの森の奥 、深く若い妖精や牧神が暮らし先輩の眷属から学んでいる学校の授業からはじまり。そこの落ちこぼれのいたずら好きのスティラクスが授業の妨害をしてめちゃくちゃになる第一幕から、第二幕の、彼が、その森を横切る馬車に乗る宮殿へその舞を献上する舞姫の「シダリーズ」に一目惚れして、馬車のトランクに忍び込み、宮殿で騒動を起こし、最後は踊りでシダリーズと意気投合して、第三幕であわや至りそうになるも、森からの呼び声で森へ返ると言うポエジーとエロスが混じった内容。
 全曲版では物語の最初の森の情景は低音から9の属和音が合唱で出現するドビュッシーの牧神の午後と雰囲気が酷似した世界観示され。後に合唱を背景に感動的に合唱を背景にトランペットが歌い盛り上がるところがあり、その物語の世界にどっぷり浸らせる心境にさせる。

台本はロベールトフレールとガストン・ド・カイヤヴィそして振り付けはレオ・スターツで1923年の1/15のパリオペラ座で初演される。ピエルネは当作品から二つの組曲を作り、その第一組曲の「小牧神の行進」は古くから日本でも親しまれ、トランペットのマーチのエリクチュールは伊福部映画音楽や芥川作品に模倣をみることができ、また小学生の教材音楽にも含まれるものある。
おもしろいことに・・・・・・・
昼の放送に流れる時は放送委員が「しょうぼくしん」を「こまきがみ」と間違えて読むことがおおく、多くの小学生に「栗原コマキ」の髪が?というなぞのトラウマを生みだいしていたこともある、(ストロング小林少年氏談(笑))
第一組曲ではジャンマルティノンの名演奏をお勧めこれは全曲が入手できなくても必ず購入すべし。すると、全曲のシナリオのあらすじも解説読めるありがたさもあり。(おそらく小協奏曲のオリジナルは当セッションにてでは?)
 ガブリエル・ピエルネ祭「シダリーズと羊牧神」(1)_a0007939_12981.jpg

組曲は森の情景は割愛されその小牧神から始まり、そしてその小牧神の行進の後にくるのが、「笛の授業」でありソロのクラリネットとこのために用意した六本のフリュートの掛け合いでお稽古様を表現する、そしてそこに件のスティラクスが入り滅茶苦茶になり、一度追い出され今度は、女の妖精(ニンフ)先生が幼き見習い妖精をつれて踊りの稽古をする、ここでの幾つかの「踊りの練習」のバリアシュオンは絶品で、最初にタンブローネとバゾンと木管とタンバリンの交互で主題が提示される、フォークロア風の音楽がスケルツオや優雅なガボットや緊迫した足取りになったり、リムスキーコルサコフ調も異国情緒に盛り上がる美しい様は後のシダリーズを予見するような、ドラマの期待感を表出する、そしてそこへ割り込んでくるのがスティラクスで、ややペトルーシュカ(ストラヴィンスキー)風の賑やかな情景音楽ののり、皆を奇妙でっ野暮ったいフランス風盆踊り?のような音楽へ巻き込むところで第一幕が終わり。

そして組曲版では割愛されるシダリーズに一目惚れするスティラクスと、トランクへ忍び込む音楽があり、それらに挟まれて小牧神の行進が現れる、第二組曲で現ることになる、壮大な音楽少しある。

 第1組曲の後半は宮廷に招かれていた異国の病めるスルタンに宮廷舞曲を献上するインドの王妃のバレーなぜか宮廷舞曲風「アントレ」に始まりファゴットのフーガが始まりユーモアもある「パントミム」そしてチャイコフスキのくるみ割り人形の「足笛の踊り」が想起され、クラブサンが活躍する薬剤師の踊り 、それでも気分の優れない異国の客。
そしてトランペットのファンファンーレにより、海賊によりスルタンに献上される、奴隷の少女達その中にシダリーズがおり、実は奴隷として海賊が連れ生きた素性がわかる「シダリーズ」の踊りは、非常に繊細な音楽で、多数のフルートで奏でる朗唱風の主題にドビュッシー風の弱進行和音の背景が絡み、管弦楽はトリルなどを交え微妙な色彩を沿え、健気にシダリーズが癒しの逆で魅了され近づいたスルタンに対して挑発的な態度で扇で撃ちせせら笑い、かえって元気にしてしまう。そしてそんなバレーのひと悶着がすんでグッタリとして寒がる、ツンデレなシダリーズに、興業主毛布をかぶせようとトランクをあけると、 ガブリエル・ピエルネは、その自然さを失わない端正な機知の富んだ作品に、指揮者として同時代の音楽初演なども勤め、さらに監督に就任せるコンセール・コロンヌを振りSP時代に自国の周辺の音楽の紹介に勤め。の音楽活動が聴衆の記憶から早くさってしまった不遇な境遇にあるのは確かな次第。余りに周辺にはドビュッシー フローラン・シュミット ラヴェルと強烈な個性ある人物が多すぎた故影響も豊かな反面その器用さ没個性に思われたか。

 しかしながら、実像は作品中観察されるようにユニークな折衷を実現し、気品を忘れない貴重な心地よい音楽は、今後再評価必ずあり。
 彼は世代的にはそのかつての親友ドビュッシーと一歳違い1963年に生まれ、パリ音楽院で共にラヴィニャッククラスで学友として学ぶ、それゆえに若き頃からドビュッシーの音楽院でも奇抜な手法を目撃したモーリス。マニュエルなどとともに、密かにその語法を自らの作品に忍ばせた「親ドビュッシー派」人物の一人。
 
 そしてマスネーに作曲と即興を含むオルガンの演奏をフランクに学び、深遠な音楽を構築する力も確かで、厳格なカンターター「ベツレヘムの子供達」や「寺院にて」「ヴァイオリンソナタ」などの重厚な感覚の作品を作る反面、フランス的な感覚で洗練した響きを作りことも卓越しており、「ハープと管弦楽の為の小協奏曲」および「」などは正にその端的な悦しい表れたるもの。さらにドビュッシー的書法の全音音階や教会旋法などの様々なモードの採用、五度オルガヌムや並行進行和音および不協和音程も未解決進行に自由なリズムがさらに軽妙さと不可思議な彩を添える次第。

 その典例の1923年の「シダリーズと羊牧神」に「フランチェス派の人々」はその最高の成果として、ドビュッシー主義の追従者とも、世間にピエルネをある種の誤解すら与える。しかしながら後者のその手法の察知と適切で大胆さを忘れない所はあり。

そんなピエルネの押しもされぬ代表作ながら、長らく冷遇されているのが。

「シダリーズと羊牧神」であり近年部分や組曲でしか知りえなかった当曲の全貌をしめす演奏が、デビット・シャローン指揮すルクセンブルクフィルにより録音された、その音楽は混声合唱のハミングをともない、チェンバロやピアノをともなう一部に六管(フリュート)の五管編成のオケにより陰影に富んだポエジーと官能が入り混じる世界であり。ラヴェルのダフニスとクロエ(1911)に匹敵し、物語上現れる宮廷舞曲は新古典主義の網羅するものであり、ピエルネの情報統合の知性を再認識して、音楽に堪能させらるるものにて候。

 大まかなあらすじは?18世紀のヴェルサイユ宮殿に近くの森の奥 、深く若い妖精や牧神が暮らし先輩の眷属から学んでいる学校の授業からはじまり。そこの落ちこぼれのいたずら好きのスティラクスが授業の妨害をしてめちゃくちゃになる第一幕から、第二幕の、彼が、その森を横切る馬車に乗る宮殿へその舞を献上する舞姫の「シダリーズ」に一目惚れして、馬車のトランクに忍び込み、宮殿で騒動を起こし、最後は踊りでシダリーズと意気投合して、第三幕であわや至りそうになるも、森からの呼び声で森へ返ると言うポエジーとエロスが混じった内容。
 全曲版では物語の最初の森の情景は低音から9の属和音が合唱で出現するドビュッシーの牧神の午後と雰囲気が酷似した世界観示され。後に合唱を背景に感動的に合唱を背景にトランペットが歌い盛り上がるところがあり、その物語の世界にどっぷり浸らせる心境にさせる。

台本はロベールトフレールとガストン・ド・カイヤヴィそして振り付けはレオ・スターツで1923年の1/15のパリオペラ座で初演される。ピエルネは当作品から二つの組曲を作り、その第一組曲の「小牧神の行進」は古くから日本でも親しまれ、トランペットのマーチのエリクチュールは伊福部映画音楽や芥川作品に模倣をみることができ、また小学生の教材音楽にも含まれるものある。
おもしろいことに・・・・・・・
昼の放送に流れる時は放送委員が「しょうぼくしん」を「こまきがみ」と間違えて読むことがおおく、多くの小学生に「栗原コマキ」の髪が?というなぞのトラウマを生みだいしていたこともある、(ストロング小林少年氏談(笑))
第一組曲ではジャンマルティノンの名演奏をお勧めこれは全曲が入手できなくても必ず購入すべし。すると、全曲のシナリオのあらすじも解説読めるありがたさもあり。(おそらく小協奏曲のオリジナルは当セッションにてでは?)
組曲は森の情景は割愛されその小牧神から始まり、そしてその小牧神の行進の後にくるのが、「笛の授業」でありソロのクラリネットとこのために用意した六本のフリュートの掛け合いでお稽古様を表現する、そしてそこに件のスティラクスが入り滅茶苦茶になり、一度追い出され今度は、女の妖精(ニンフ)先生が幼き見習い妖精をつれて踊りの稽古をする、ここでの幾つかの「踊りの練習」のバリアシュオンは絶品で、最初にタンブローネとバゾンと木管とタンバリンの交互で主題が提示される、フォークロア風の音楽がスケルツオや優雅なガボットや緊迫した足取りになったり、リムスキーコルサコフ調も異国情緒に盛り上がる美しい様は後のシダリーズを予見するような、ドラマの期待感を表出する、そしてそこへ割り込んでくるのがスティラクスで、ややペトルーシュカ(ストラヴィンスキー)風の賑やかな情景音楽ののり、皆を奇妙でっ野暮ったいフランス風盆踊り?のような音楽へ巻き込むところで第一幕が終わり。

そして組曲版では割愛されるシダリーズに一目惚れするスティラクスと、トランクへ忍び込む音楽があり、それらに挟まれて小牧神の行進が現れる、第二組曲で現ることになる壮大な音楽少しあす。
第1組曲の後半は宮廷に招かれていた異国の病めるスルタンに宮廷舞曲を献上するインドの王妃のバレーなぜか宮廷舞曲風「アントレ」に始まりファゴットのフーガが始まりユーモアもある「パンパントミム」そしてチャイコフスキのくるみ割り人形の「足笛の踊り」が想起され、クラブサンが活躍する薬剤師の踊り 、それでも気分の優れない異国の客。
 そしてトランペットのファンファンーレがなり、登場した海賊によりスルタンに献上される、奴隷の少女達、その中にシダリーズがおり、実は奴隷として海賊が連れ生きた素性がわかる、そして始まる「シダリーズ」の踊りは、非常に繊細な音楽で、多数のフルートで奏でる朗唱風の主題にドビュッシー風の弱進行和音の背景が絡み、管弦楽はトリルなどを交え微妙な色彩を沿え、健気にシダリーズが癒しの逆で魅了され近づいたスルタンに対して挑発的な態度で扇で撃ちせせら笑い、かえって元気にしてしまう。そしてそんなバレーのひと悶着がすんでグッタリとして寒がる、ツンデレなシダリーズに、興業主毛布をかぶせようとトランクをあけるとスティラクス飛び出し介抱、そんな情景音楽ののち身元を当答えにスティラクスはダイナミックな踊りをシダリーズを抱きながら始める。低音律動からフラジオレッドの高音の弦楽に始まり盛り上がる此処の華やかさは当曲の中間の盛り上がりとなる。(つづく)
ピエルネ:シダリーズと牧羊神
マルティノン(ジャン) ピエルネ フランス国立放送管弦楽団 ラスキーヌ(リリー) / ワーナーミュージック・ジャパン
ISBN : B0000ARKEW
by dr-enkaizan | 2005-04-18 01:29 | 解説のない音盤紹介
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