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六国峠@ドクター円海山の音楽診療室-無用な営みの、えも言われぬ、この上なき喜び

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舞踏組曲スレッドが(1)

六国峠では海の家が世田谷ブルックナーの家と盟友の甲斐さんの運営するクラシック招き猫の「となりの盤ごはん」にバルトークの舞踏組曲のスレッドが発生しておりまする。

さて近年今様の当たり前人々の選ぶ舞踏組曲の認識とバルトーク像高みの見物といきませう。

この東ヨーロッパ交響曲と呼ばれし「舞踏組曲」のたのしみは?
ヨーロッパからマジャールの血とアラビアまでを網羅せんとする、音楽イディオムの導入によりハンガリーが西欧と東洋の架け橋になり双方の価値を容認できる、広い了見たることを望むことへの思い、曲ごとにその音楽の成長する様相に興奮と驚きを見出しそれらが調和することにあると思う次第。

 その成長は?一例としてはバルトークならでは観察事例としてのフィボナッチ数列の音程のコンポジションであり
この曲は
最初に「1」「2」として
第一曲のフレーズは「二度音程」の半音刺繍交差
次に両者の和「3」として
第二曲の短三度のスラブ的なオスティナート風節の舞曲
そして第三楽章では
その3に一つ前の項を足した「2+3=5」として
半音五つ分の四度が入り前出の二度に短三度を交えてペンタトニックで東洋風の歌う舞踊へ(伴奏和音は累積四度(SUS4)がメインになり時に高次に累積したものを転回してクラスター状になる
そして同じプロセスで
「3+5=8」
上記音程挙動に短六度が加わりアラビア風旋律と雅楽風密集和音の対話
と言う具合に楽章ごとに節の使う音程の自由度が増してゆく次第。

そして広められた管弦楽が四度累積による冒頭の合いの手の再現、後半は提示された舞曲たちが交差して表れ乱舞してして終了という調和

 この辺のことが音程のほかリズム、テンポ、そして組み合わされた多義的協和音程の概念での和音合成、などに仕組まれているしたたかさ?さて「かの地の面々」はどのように語るか?

正直円海山@熊蔵的にはブーレーズの旧録音の落ち着いてこの曲を扱うも魅力ならショルティー・シカゴ強靭な一筆も魅力・・アンセルメの舞踊の歩みを壊さない曲間のリトルネロでのまじめなテンポ付けも面白い次第。
by dr-enkaizan | 2005-02-01 03:45 | クラシック
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