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六国峠@ドクター円海山の音楽診療室-無用な営みの、えも言われぬ、この上なき喜び

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ボードとソーゲのミヨープーランク&ソーゲ

少々重たい楽曲「至福」の合間に・・・・
CD初期の復刻名盤を
1.プロヴァンス組曲(ミヨー)
セルジュ・ボード指揮パリ音楽院管弦楽団&ソリスト
2.オーバート(ピアノと18楽器のための)(プーランク)
セルジュ・ボード指揮ラムルー管弦楽団のソリスト+ピアノ:ジャック・フェブリエ
3.バレエ音楽「旅芸人」(ソーゲ)
アンリ・ソーゲ指揮ラムルー管弦楽団

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(LE CHANT DU MONDE LDC278.300)

 発見当初はCD黎明期にして初の曲目にて狂喜した思いであり、ミヨーはボードの指揮にて硬質にも萎縮していない音作りが新鮮に響き、同時期のミュンシュにない、多少胆汁質の表現が、ミヨー的な色彩の味わいの本質をことさら見据えることのできる物。

 さてプーランクはプレートル以前の作曲家監修の演奏といわれ、プレートルの演奏より、先鋭であり、打楽器演奏家上がりならではの室内楽での打楽器パートも映えるも一因ながら、ソリストの前のめりの音楽への取り組みを感じ、ピアノのフェブリエも気迫と緊張に満ちており素晴らしきものであり、前半クライマックスへのディアーヌの登場の管楽器と打楽器に負けないリズム感はその典例たるものやも?

そして作曲家の自作自演になる旅芸人の郷愁をその大道芸の連なりをあらわすいくつかの舞曲と間奏曲で、我々に想起される「旅芸人」は一般にサティーよりの諧謔性が先にたつ、旅芸人というよりピカデリーか大サーカスかという華やぎ一辺倒になってしまっている都会寄りの演奏が闊歩している嫌いがあるが、ソーゲの演奏の次元では、意味深いジプシー的旅芸人の郷愁のような面持ちの鄙びた表情に満ちており、前奏曲の何度か回帰する三拍子の音楽の表情がもう「ウルルン」か新日本紀行(フランスですけど(笑))勢いで迫ってくる次第、これは大いに泣けるやも?

(音質ばらつきある多少60年代の録音ながらも、大いに上質の収録がなされているので、聞きやすいのも魅力的)

 さてかつて日本で代行輸入販売をキングが行っており、それの在庫が国内の場末の音盤店に潜んでいれば・・・即買いなりし物にて候。



追記 本CD化された音盤は・・・・初出の1985-7年からかなりたってから、おかさんの記事にある、キングインターナショナルから、輸入版に日本語ブックレッドを着けて発売されている次第。
 かつて石丸の新譜輸入で見たものが、港○台あたりの音盤店にあり、多少仰天+落胆の思いに駆られたのも・・いい思い出也。

いまやその音盤店も消滅であり・・・世相の風は冷却の一途を辿っている。嗚呼

連絡事項2009-1-29
なぜか
トラバが受け付けられない? とりあえずという記事を試験的に
承前にTB二回
毎度まとめサイトにTB
by dr-enkaizan | 2004-11-17 03:03 | 解説のない音盤紹介
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