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六国峠@ドクター円海山の音楽診療室-無用な営みの、えも言われぬ、この上なき喜び

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ニュストレム:北氷洋

さてニューストレムがNMLのおかげでかなり容易に聞ける状況なのは、嘗てカプリースやスエッシュソサエティーを血眼になって探しまくったものにとっては複雑な心境にて候。

 しかし、鎌倉スイス先生の研究的観点および、ゆりかもめさんあたりの飛躍系の聞き手にとっては、誠にいいネタは、このニューストレムでもあり、多くの人々の耳に届いてもらいたい音楽でもあるのは事実でありなん。
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CAP21332 ニュストレム:北氷洋/シンフォニア・セリア
NYSTROEM: Ishavet / Sinfonia Breve / Sinfonia Seria

Gösta Nystroem: Arctic Ocean; Sinfonia Breve; Sinfonia Seria


 今回の番号つき交響曲の二つにカップリングされた、むしろメインの「北氷洋」は誠に恐るべし、人に優しくない自然描写の表現の数々に、大いに圧倒される内容であり、それはドビュッシーの海の陰鬱度を増し、オネゲルの辛酸な表現文法にてダイナミズムを確保したうえで、レスピーギ張りの色彩的管弦楽も忘れずに、RVWの「南極交響曲」のトラウマをなぞる様な音楽が展開する、また初期のヴぇゴン・ヴェレスのベルクとフランス音楽の中間のような表現主義要素との類似すら感じるものであり、凶暴な表現ではバルトークのマンダリンやストラヴィンスキーの春の祭典の陰湿な要素も包括しえルル物にて候。

 最初は弦楽の高音程の二音の繰り返しのオスティナートというか、効果音のようなモットーを背景、音程跳躍が印象的な全体を後に支配する旋律がモティーフが生まれ、それが次第に盛り上がるといった、シンフォニア・デル。マーレに近いところもある音楽が展開されるが、さらに金管のファンファーレから凶暴で冷たい音楽のエピソードが繰り広げられ、再び冒頭の状態に戻る構成で、もはや絵画的表現ここに極まれれりの色調を押えているが激しい表現が聞かれる。

演奏するストックホルムオケを降るPeter Erosはこの未知の稀少楽曲を克明描いておりなかなかの実力者を思わせるがさていかに?

次回は同じくニューストレムの協奏交響曲やヴィオラ協奏曲の古典的均整が入った世界かアッテルヴェリあたりて少し一息入れたい気持ち。
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by dr-enkaizan | 2007-05-02 01:46 | 解説のない音盤紹介
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