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六国峠@ドクター円海山の音楽診療室-無用な営みの、えも言われぬ、この上なき喜び

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ルーセル:蜘蛛の饗宴/交響曲第4番他:パスカル・ヴェロ指揮ケベック交響楽団

さて早寝してふとおきて夜中に聞くNMLでの・・・ルーセルのレパートリーの少なさは・・なんともいえない次第。

しかしながら、普通音盤店で見過ごしがちな、気の利いた音盤は存在しており今回のこれもその一つにて候。

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FL23052 ルーセル:蜘蛛の饗宴/弦楽シンフォニエッタ/交響曲第4番 他

ここでの注目点はフランスの近代のスコラ・カントルムが送った第二のドビュッシーへの刺客(笑)ともいえる同時代人にして、その先を模索したアルベルト・ルーセルの初期と晩年の代表作蜘蛛の宴と交響曲第四番に、狭間の名作とも言える作品を挟んだレパートリを、国内のオケへのゲストで、結構日本ではなじみのフランス人指揮者パスカル・ヴェロが、フランス語圏でデュトワで有名なったモントリオールに負けじと健闘著しい日の出の勢いある、ケベック交響楽団をドライヴして見事に歪みなく演奏しているこにて候。

とくに
 小管弦楽のためのコンセール Op. 34(Concert for Small Orchestra, Op. 34)
は稀少な録音がなく、そのバッカスとアリアドネの前哨戦のような、辛辣と官能が混じり、それらが均衡のある様式に収まる不可思議なルーセルの音楽世界全開を楽しめるのはなんとも至福ナ次第にて候。

そして初期の蜘蛛の宴は、かなりリズム的な間合いが素晴らしく、儚い命を終え尽きるようなカゲロウのくだりの(11:29)以後の爽やかに、ドビュッシーイズム的に勢いを増し燃え立つ管弦楽やワルツは、かなり充実した音楽を紡ぎだす、この指揮者の能力の高さを感じる次第。

 フランス音楽録音ははデッカのデュトワという逸材のプロデュースの功績の影で、埋もれてしまった人材や新人もかなりいる次第で、昨今のマイナーレーベルの活動の台頭、そしてデッカでのデュトワの勢いがすこし落ち込んだ今、再び多彩なフランス系演奏が聴ける期待があるのは歓迎される状況であると愚考さるる次第にて御座候。
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by dr-enkaizan | 2007-04-26 04:07 | 解説のない音盤紹介
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