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六国峠@ドクター円海山の音楽診療室-無用な営みの、えも言われぬ、この上なき喜び

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一人レスピーギの和声に対する雑感

さて今後の「康代さんのサティーねたその2」で言及したい「星の息子」の和音に似ていて、対称的な用例の四度累積構成の和音の話を作るべくレスピーギの「ローマの松」のスコアでのジャニコロの松の冒頭のから殴り書きでメモしてみたが、その四度累積和声を音色と機能和声の両方を巧みに摩り替えて使用している様に、改めて惚れ込む次第にて候。
OGTー184 レスピーギ 交響詩 ローマの松
当方所有はリコルディーだかいい時代になり申した国内スコアがあるとは・・・・うーん

ここでのレスピーギの和音の基本概念は主音H(ロ音)に対する四度下降五層の累積.もしくは、五度の上方五層の累積の構成音から低音部に三和音が自然な状態響くように配置したものであり、その透明で深い響きが特徴的ある。これらの分類は和声的にはSUS表記以外での表記であるなら、構成音からドミソの和音に6度のラと9度のレが加わったシックスナインズコード(アルファベットに69が付く)とされるにて候。
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さて「69」に反応する中年的セクハラな(笑)破廉恥は誰かは置いておいて。

 曲は、前の曲のカタコンベの松のホ短調から半音的楽句で転調を唐突にしてゆく終止部の陰鬱な低音D#を引っ張っているうちに、その上に、この曲の調性の主音H(ロ音)に対する四度下降五層の累積もしくは、五度の上方五層の累積の構成音のペンタトニック的なロ長調上でのピアノの黒鍵が主体のアルペジオではじまるが。
 和音は、その余韻をなぞるように、ロ長調主和音に六度と九度の追加された和音をD#低音から積層させて、次のクラリネットの郷愁溢れる癒しある旋律の背景の透明な和音を準備しており、ここでは主和音のミが最低音で鳴らされるゆえに何処となく浮遊した感覚を催す、そしてそのメロディーが一段落すると応答のようにメロディーが伴奏パートが広がりと透明さを維持しながら、その和音構成一部上下関係が変わり、前述の低音に三和音が開放形でよく響く形に変え、この調はミクソルディア旋法の律を示唆するAから並行進行で表われる。
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すいません酷い殴り書きですが・・・ピアノとアルペジオはめんどくさいので省略(笑)
ジャニコロ松の冒頭を聞けばわかります。

 そしてその応答の最後の音(和音)メロディー並行進行の結果発生したC#m69を解決(構成音A#-Hへ)して次の和声のE69の和音伴奏(これもEの四度もしくは五度の累積和音)へ橋渡するプロセスはまるで舞台上での応したプリマと群集の巧みな交代もしくは、舞台照明の巧みな交代を思わせる次第でありなん。
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 通常三和音に追加された6度と9度を持つ和音は密集型として、並行進行され近代の音楽や印象派と呼称された音楽には、ドビュツシーのサラバンドなど秀逸な代表として使用される用例が多く、さらにカデンツ的な機能的挙動をつけ加えて使用したラヴェルの存在は考慮されるが、これとは違うオルガヌムの概念の拡大から生じたであろう五度上向もしくは四度下降の累積和音に結び付けて、さらにその概念を広い音程での音色と機能の狭間で使用するレスピーギのこの透明なる広がりある和音の創意(*)はもっと評価されるべきなどかとも思う日々にて候。

(*)偶発にてはデュカスのラ・ペリのファンファーレなどが類似の結果を生み出している。

演奏は同様の和声語法があるベルファゴール序曲があるランベルト・ガルデルリのロンドン交響楽団
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Ottorino Respighi: Orchestral Works
が広がり十分で大スキなのだが、さらに愚鈍凶暴なスヴェトラノフでもここだけは粘る弦楽に走り気味のクラリネットがたどたどしくて可愛い(笑)・・・まあ現行では入手しやすく安心(祭りは除く)な小澤ボストンSOで
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レスピーギ:ローマ三部作


実際これを影で注目していたのは、カルミナブラーナでのカールオルフでも、スエーデンのギョスタ・ニーストレムでもあるのだか・・これは諸氏へ謎を委ねてこの辺で。
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by dr-enkaizan | 2007-03-06 00:30 | クラシック
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