さてこの件はTVでどのように扱われるのか興味があったが、なんとも・・それは当該番組の主人公がコンクールにて「ペトルーシュカからの三章」(ストラヴィンスキー)のロシア舞曲の一部をNHK教育の料理番組「今日の料理」(冨田勲)で弾いてしまう顚末である。
見事に原作のそれを音楽で再現し、その忠実な仕事ぶり(*)は見事である反面、現在存命の作曲家の楽曲を使用しておきながら、その了承および作曲者のクレジッドに何も出ていない次第である、しかも当該箇所はある意味「今日の料理」はどちらかというと「笑い」を取る箇所である、ましてやその曲の作者は日本のTV音楽の重鎮にして、シンセサイサーのパイオニアで近代音楽造形深い冨田氏であり、氏の楽曲を嘲笑の対象とする行為であることを省みない暴挙であると、円海山的には強く抗議と批判を促したい次第。
(*)ただしこれをぶった切り編集しての演出は除く
確かに原作でも原作者およびその関係者が当該曲を一種の「記号化」した存在として認識しているものであると思い、一部の許せる蒙昧ととして、その点でこの作品のリアリティーの鍍金がはがれた思いに駆られて経緯ががあり、正直この話で原作に対して興ざめしたことがあり。近隣サイトの加熱に冷ややかに思えた次第でありなん。
しかしこれが具現化する当たっては、個人のサイドの問題とは違う次元の、リアルの作曲家の名誉と権利に抵触しないコンセンサスを得ル必要があると考えられる。
さらに当該番組を放送してるTV局の過去の放送開始のオープニング音楽を作曲(*)したのも冨田氏であり、そうした重要な位置に属する人物の楽曲を斯様な扱いに出来る、関係者の無知蒙昧ぶりには、番組のストーリの充実が進む反面大いに「?」を提示しておきたい次第にて候。
これは原作者にも個人的には、そのような「禁断の楽屋落ち」を、その成立経緯を省みないで笑いネタにしている点は、猛省促したいが、多くの支持者のあるものに何を言っても仕方ないので、あくまでも個人的なささやきである。
(*)
マイティージャックのトピック参照
下記経緯を知った上でできるなら大した厚顔ぶりでありなん(笑)
その当該の今日の料理の成立の顚末は冨田勲がスタジオの片隅で瞬く間に作ったのであり、まさに放送黎明期の伝説であり、そのマリンバでのアルーヴェンの某狂詩曲風のような(この方が禁断の指摘)メロディーにまな板での包丁捌きを思わせる、木質けいのリズムという、適切な表現はまさに、この作曲家の天性の音色への才気を如実に示した名曲と評されるべきもの。
近年新バージョンでは木質系のリズムの刻みがルンバにして再登場しているのも、ファンの間では微笑ましい氏の健在をしる話題にもなった。
TOMITA ON NHK
冨田勲 / コロムビアミュージックエンタテインメント
ISBN : B00006JJ8U
きょうの料理(旧ヴァージョン) トラック13
きょうの料理(新ヴァージョン) トラック14
またペトルーシュカと冨田氏も意外にも、しかし氏の活動からは・・・当然の関係があり、少年期にそれを聞いて、その音色を縦切りに使用できたらと思いに駆られたのも作曲を志した一因の一つと聞いている。
尚、氏のシンセによるストラヴィンスキーの楽曲では火の鳥1919版組曲があり、当該番組が使用したしたムソルグスキーの「禿山の一夜」そして原作でのドビュッシーの管弦楽曲の方で牧神の午後への前奏曲がカップリングされてアルバムとして発表されている。
また春の祭典の一部も発表されており、氏のストラヴィンスキーや近代音楽への傾倒が見て取れる次第。
ある意味冨田氏には感慨深いストラヴィンスキーと同列になる点では、間違った行為とはいえないが、社会的礼儀を踏まえると今回の楽曲使用への謝辞なしは大いに不愉快極まりない次第であると警告しておきたい、当該放送局ならびに製作会社に良識あるなら?来週の番組冒頭にテロップでこの点の謝罪テロップは覚悟して貰いたいものである(笑)以上。
さて来年のアニメに期待・・てっおいおいなんか矛盾していないか俺
しかしこの点「ぺヤングのだ○と能登かわいいよ能登さくらがでる
アニメ」に影響ないようにコンセンサスを4649
能登可愛いよ能登がきっと来年はクラオタにも普及する予感。
能登可愛いよ能登の予習はこのネタに追記予定。
なおこの件に関しては、作品の魅力、番組の面白さを否定するつもりは毛頭ありません、しかし皆様に理解して頂きたい問題も多数あるのもたしかでもあります、筆頭に忌忌しき行為たる冨田氏の名誉にたしいての義憤であり、「私はそう思わない」「そんな味わいがあっても」など思いかられるなら、その深い思慮配慮不足は、冨田音楽を愛する当方として耐え難い苦痛でもあることを踏まえた上でコメントくださるよう願います(笑)
追記:ペトルーシュカ使用の先例」
「ペトルーシュカからの三章」と思しき楽曲が著明な漫画で扱われるのは二度目であり、さて先例は・・・・なんと手塚治虫の「ユフテラの樹」で、ユフテラの禁断の実によりいきなり超絶技巧を実につけた少女のもとに、国外の巨匠が聞きつけ弟子にすることを申し出る際に、ペトルーシュカを弾かせようとするくだりがある。