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六国峠@ドクター円海山の音楽診療室-無用な営みの、えも言われぬ、この上なき喜び

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優雅(高貴)にて感傷的祭り

高雅で感傷的なワルツについて -01
高雅で感傷的なワルツについて -02

活動を再開した鎌倉スイス先生の破竹の授業ネタシリーズ
こんかいはラヴェルの問題作ともいえる
「高雅で感傷的なワルツ 」
 この作品最初はシューベルトのワルツを想起することが発端ながら、半音階的で飽和する和声の急進化、そしてそれらを駆使しての官能的な表現は同時時期のダフニスとクロエの試行ともいえる位置づけとも、鏡そしてガスパールでのピアノ曲の道筋として順当な過程を示す次第にて候。
ラヴェル:夜のガスパール
アルゲリッチ(マルタ) ラヴェル / ユニバーサルクラシック

一番著明で入手し易い
冷静な点ではフェブリエの演奏がお勧めだがこの演奏は演奏芸術にも揺らがないラヴェルのエリクチュールを楽しむ点で注目すべし演奏にて候。




多くの一般的解説はネット転がっている次第なのでそれを自助努力で検索されたし。

 その経緯で、面白いのは発表時は匿名作品として、その作品をアンケートで宛てるサプライズで初演さるる曰くつきであり、ラヴェルであることを宛てたものは少ない状態であり、パリの聴衆の教養主義の形骸化しての、無碍に「非アカデミズムを賛美」している、「アンデパンダン支持者達」の「名前だけでの評価」での「蒙昧」を皮肉る結果になった。

 その後バレー用の楽曲として管弦楽化され青年の初恋の失恋と、再開のハッピーエンドを描く「アデライデ(花言葉)」として1912頃に上演される次第。
ラヴェル:ボレロ/クープランの
ブーレーズ(ピエール) ニューヨーク・フィルハーモニック クリーヴランド管弦楽団 ゴンバート(ハロルド) ラヴェル / ソニーミュージックエンタテインメント
ISBN : B00005G7PO
スコアの明晰な再現はこの演奏第一に・・



同時上演にはフローランシュミッドの「サロメの悲劇」にポール・デュカスの「ラ・ペリ」そしてヴァンサン・ダンディーの「イシュタル」などがあり、翌年のロシアバレー団が仕組む、ストラヴィンスキーの「春の祭典」に蹂躙されるパリの最後の華を飾る。

さて鎌倉スイス氏の分析には、一寸した推理小説のような複線による「落ち」があり、予告されている管弦楽への言及が成されれば、それは成されると診断さるる。

最初の第一のワルツのヴォイジングをバスから初めてラヴェル独創性説明しているあたりが、それであり、もしスコアがある方々は当該部分の金管および第一ヴァイオリンと打楽器のティンパニーおよび低音楽器を見ると氷解する次第であることここにひっそりと言及しておく次第にて候。


 さて追記ながらこの曲の楽しむべき要素である「構成」は、七つのワルツにそれらを回想する緩やかなエピローグがあり、辛辣で華やかに始まり、ときに憂鬱に時に情緒的になりながら幾分の盛り上がりと、透明な音彩にて、次第に表情を緩めてゆく様での「ツンデレ」振りを堪能することにあると、愚考する次第。

 とくに、管弦楽版ではそれが後付のストーリとしてバレーになる経緯もあり、決してそれを意識して編曲したのはないが、そんな話も浮かぶような有様が展開されている。

そんな各ワルツの特徴と管弦楽法を見事に解説したのはブーレーズの件の演奏だか、それにほかにも、別の切り口でたのしませる演奏もあり各位のコメントも期待したいが・・・円海山的に興味深いと思う演奏は。
小澤指揮ボストンSOの演奏の管弦楽のテクスチュアがレジョロな手触りある質感に満ちている
演奏や、一気唖然に引き締まったテンポで成されるも、一音も疎かになっていないポール・パレー指揮デトロイトSOの演奏などがある次第。

ラヴェル:ボレロ
小澤征爾 ボストン交響楽団 ラヴェル / ユニバーサルクラシック
ISBN : B000I0S8JC



ラヴェル:ダフニスとクロエ
パレー(ポール) ジョンズ(マルコム) デトロイト交響楽団 ウェイン国立大学女声グリーン・クラブ ラヴェル ドビュッシー / ユニバーサルクラシック
ISBN : B00005FFS3
 
さて皆様のお勧めはコメント&TBにて。
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by dr-enkaizan | 2006-11-20 18:58 | クラシック
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