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六国峠@ドクター円海山の音楽診療室-無用な営みの、えも言われぬ、この上なき喜び

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ピツェッティ/「ピサの少女」&「夏の協奏曲」 L.ガルデリ指揮OSRとウォルトン

ロジェベンのプロコのハントに成功し周りをみると、ふと見知らぬ廉価盤の群れを発見。
どうやらユニバーサルの地域企画である模様、ふとドウセ有名曲路線かと思いきや・・なんとヲルトンの「ファーサード」自作自演の1973年デッカ録音盤があり購入、
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そして別の音盤店ではL.ガルデリのピツェッティ/「ピサの少女」&「夏の協奏曲」が目に飛び込んでくる次第。
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すぐさま購入

ウォルトンの出世作ながらその音楽部分のみの組曲版が多く出回り、初期のシュプレッヒ的な朗唱による音楽前衛と悪意が忘れられがちな当曲の、良好な録音による自作自演が廉価で出回ることに大いに絶賛する次第にて候。
ただし難を言えば当時はメガフォンで舞台装置から叫ばれる男女の朗唱が音マイクの別取になっていることでその点は各位の留意をようするところであるが、その20年代のモダン戸外に流れていたモダン音楽や俗謡に各国の民族音楽おキッチュな模倣ミニチュアは!この無意味な歌詞の朗唱を持って成り立つことが、自作自演で証明される快さは他の追従を許さない次第にて候。

モノラルでのエードリアンボールドや近年のシャイーも棄てがたいが・・作曲家とロンドン・シンフォニエッタの適切で確実な演奏テクニックはこの廉価シリーズの幾つかある目玉の一つとして推奨購入を強くお勧めする次第にて候。

そしてピツェッティの作品集にレスピーギとロータの室内オケ作品を付け加えた音盤は、なんといっても圧巻は、ピツェッティの二作品である。

最初のG.ダヌンツィオへの付随劇音楽からの組曲からのさらに三曲の抜粋の「ピザの少女」でありこ古楽回顧のデカダンスと旋法性への回帰が溢れる音楽であり1:ファマグストの埠頭は全編に古代旋法的旋律が支配しており、そのミクソルディアの軽妙さとブラガ的進行の情熱的ラテンが交際する2:「貧しき民の踊り~究極の愛」はレスピーギの弦楽の古風な・・・の先駆的なものであり、イタリアバロックによる弦楽とヴァイオリン対話の形をかりながらも、旋法的な和声に支配されている古いようで新しい音楽であり、その旋法性や斬新な和声はバルトークも垣間見れる3:「愛の踊り~香水を付けた少女の死」は 弦楽の駆け上がりやトリルに金管の咆哮と、非常に悲劇的な近代的管弦楽表現に始まり、少女の愛の踊なのか?なにか後ろめたい官能を秘めたクラリネットの緩やかな舞曲が始まり、次第に弦楽に移り加熱して、管弦楽のエキゾティクな舞曲に展開していいき、金管の悲劇的なため息のような叫びで終り、その全般やため息の直前の弦楽のトレモロ丁度後のローマ三部作でのレスピーギの表現のねたになったような驚くべき未知の先駆者の発見を我々にしらしむる。

夏の協奏曲は管弦楽の為の協奏曲扱いの合奏曲ながらも、マスでの表現が非常に色彩的である音楽。
第一楽章は古代旋法による東洋的ペンタトニックのモットーが、オルガヌムの手法で音の幅を拡大されたヴォイジングで弦楽のトレモロで煌びくも雄雄しく現れ、それが一段落すると、ドビュッシーが使用した手法で教会旋法的な手法で硬軟取り混ぜ盛り上がり展開して、それが繰り返され、最後はオケの色彩的表現で終止しており、ここでも和声と管弦楽にレスピーギとの近親を垣間見れるのは我々がイタリアの近代をレスピーギとプッチーニでしか垣間見れていないのかも知れないこと痛感する次第である。

そして、「夜曲」と題された第二楽章はこの作曲家が一部で言われている、旋法的和声に基く半音的展開でのセザールフランクとの近親を感ずる緩やかな楽章であるが、ここでもホルンのファンファーレやオルガヌムの手法と転調がレスピーギのローマの祭りの一部のを彷彿させる次第であり、レスピーギの音楽を語るのに多くが、RシュトラウスとRコルサコフとドビュッシーしか言及していない言説はまったく疑問を持っていいことを感じる次第であり、当作曲家の旋法的和声は復古的なものでない未来趣向であることも認知できる次第である。
終曲これも前の二曲を継続した雰囲気の古風で力強い三拍子の音楽であり、夏への讃歌のような初期の小組曲の頃のドビュツシーを凶暴にしたような音楽に、ときよりスペインのアルベニス当りが交差しような「素の感慨」での「それ」が展開する次第で、非常に快いものにて候。

追記
関連:CD購入日記様L.ガルデリ指揮OSR、ピツェッティ/「ピサの少女」&「夏の協奏曲」ほか
新譜の情報が中々頼りになるレビューに敬服

ピツェッティ「Concerto del L'Estate」:地中海性気候の「田園交響曲」
公認くまぞう氏のレビュー、またしても音楽キャラがクロスフェイドするる素晴らしさ。
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by dr-enkaizan | 2006-10-09 21:02 | 解説のない音盤紹介
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