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六国峠@ドクター円海山の音楽診療室-無用な営みの、えも言われぬ、この上なき喜び

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オーマンディー没後20周年にて円海山@熊蔵的には

マーラー大地の歌
厭世的サイコな演奏が一般的だった時期にこのような色彩的装飾的なアプローチで演奏される「大地の歌」は異質と捕らえがちだが・・・しかしこの演奏を聴くとツェエムリンスキーが「叙情交響曲」出そうしたのが、マーラーが指し示さんとする、ヴィーンの書法の停滞を打破せんとする、この東洋的な色彩が存在したことを納得させる音楽の瞬間を改めて確認できる次第。
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それは余りに楽しき夢ある音楽瞬間をこの「大地の歌」から感じ取る珍事ともいえ、マーラーと言うよりレスピーギのそれに近い事たとえば一楽章の絢爛さにローマの松、第二楽章などは「ローマの泉」冒頭をことさら感じ、オーマンディーがレスピーギ演奏に長けていたなども念頭にもたげられるが・・・、文意的情操にのみマーラーが支配されがちな事への警鐘ととらえらる録音とも感ずるもの。#ただし歌手は忘れよう#
 むしろ第三番において現れた印象派的手法のテクスチュアを尊重したゆえに、両者の関係が明らかになるところもあり、マーラーが逃避した三番の自然の果ては東洋と言う筋書きがはっきり見えかえって文学的の可能性も高し物にて候。

マーラー交響曲十番クック完成版全曲(追記修正(第2稿)最初の全曲補完譜面)

 ウインモリスの歴史的名盤の解説の経緯に出現する伝説の録音ながら、オーマンディーゆえに軽視されがちな扱いが遺憾な録音。

経緯は録音は1965年でクックが初めて断片復元の放送(1960頃)に感動したアルマからの資料をもとに完成した交響曲十番の全五楽章の補筆完成版の世界初の音盤

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 クック版は現行と細部が違うのが面白くもあり、此処においてもささくれない表現が、クックの書法の掌握が未完成なところを補いマーラーの音楽を音楽として堪能せしむるものなり。

アダージョはもう怖いぐらい誤魔化しが無く美しく完璧な弦楽・・・・。


プロコフィエフの交響曲第四番(改訂版OP.112)

これも一向に再発売しない遺憾な録音(いい加減発売しないと一揆を起こすぞコルラ)
初演者ロジェストベンスキーと同時期に録音された西側初録音の可能性高い演奏。
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もはや叙情的にもダイナミックに事欠かない完璧な表現と技術に基づく、プロコフィエフの音楽が堪能できる、あの余丁と思える四番の改定に意味を見出せるといえばこの演奏に尽きるでござ候。

第一楽章は弦楽の表情の巧みさでプロコフィエフのオスティナートと和声の奇抜さを味わい
第二楽章では音の美しさが心に響き「真なる牧歌」
第三楽章はフィラデルフィアの木管と弦楽にて薄いテクスチュアも濃く堪能。
第四楽章にて巧みな技術ゆえの諧謔のきわまり。

もういやはや好きな様にしてくれという演奏。

(つづく)
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by dr-enkaizan | 2005-01-11 03:19 | 解説のない音盤紹介
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