さて次は聖人ニコラス(ドイツ語ではザンクト・ニコラウス/フランス語ではサン・ニコラ)の日とされるのが12月6日であり、
てつわんこさんの「サンタ」ネタに反応、フランス近代音楽でのドビュッシーとの同時代のロバルツの「聖ニコライの奇跡」をふくむ管弦楽付き合唱曲集を。
詩篇 136番「バビロンの流れのほとりに」(混声合唱、オルガン、管弦楽のための)
日曜日(女声三部合唱、管弦楽のための)
夜想曲(混声合唱、管弦楽のための)
晩祷の鐘が鳴る(女声三部合唱、管弦楽のための)
聖ニコラスの奇跡(混声合唱、独唱者、児童合唱、ピアノ、オルガン、管弦楽のための、2部16場の伝説)]
ロバルツ自体はフランクの筋の弟子ながら、重厚な音楽つくりを基本に、それを照らす淡い色彩の光のようなともいえる、旋法的和声の派生と、印象主義の潮流の洗礼をうけたと色彩的表現時に、時にケルト的なトラディショナルな素朴さは心揺り動かされるものがある音楽を我々に提示する。
演奏は
クリスティアン・パピ(T)/ディディエ・アンリ(Br)/ヴァンサン・ル・テクシエル(Br)/クリスティーヌ・ラジャリジュ(p)/イレーヌ・ブリソ(harp)/エリック・ルブラン(org)/フランス放送聖歌隊のソリスト達/ミシェル・ピクマル指揮/イル=ド=フランス・ヴィットリア地方合唱団/ナンシー歌劇場交響楽団
で管弦楽はフランスの田舎のオケであり多少洗練にかけるが、非常に手作りの世界が広がる響きは心地よいノエルの夜をお約束。
聖ニコライは伝承に基づくテクストによる16部はショーソンの好きな人間なら喜ぶ音楽を展開ピアノとオルガン管弦楽に混声と児童合唱がつくが交響的というより、ニコラスそのもの人となりを表すかのような、控え目ながらセンスのよいドラマを彩る音に歌の連鎖に、最終の「アレルヤ」まで一気に堪能せしむることもさらにお約束する次第。